2020.08.10 14:11隷属なき道 AIとの競争に勝つベーシックインカムと一日三時間労働 ルドガー・ブレグマン隷属なき道 AIとの競争に勝つベーシックインカムと一日三時間労働 ルドガー・ブレグマン(訳 野中香方子) 文芸春秋 2017次世代を担う世界的論客が語るAIと人類のこれからさて、日本の政治の本ばかり取り上げているとどうしても私の趣味嗜好で偏ってしまうので、ここでひとつ味変をしましょう。ルドガー・ブレグマン著の隷属なき道です。おそらくこの著者を知っている人はあまり多くはないのではないでしょうか。ちな...
2020.07.27 07:37哲学の謎 野矢茂樹哲学の謎 野矢茂樹 2002年 講談社軽く読める哲学書 時・意思・自由の根本を考える名著ここまで実学に関する本ばかりを取り上げてきたので、ここでひとつ哲学の本の紹介を。といっても私自身哲学に詳しいわけでも、関心が高いわけでもない。ただこの野矢茂樹さんの哲学の謎は何度も読み返してしまう妙な魅力がある。時は流れているだろうか。私が見ている木は本当にそこにあるか?などと読者に問いかけてくる。本のつくりも...
2020.07.22 13:31コロナ渦のいまこそ読むべき、小説『三体』虫けらどもの戦いこんにちは、コームナタ編集長のakiです。今回は、海外のニュースではなく小説のレビューをしようかと思います。今回レビューするのは、中国の小説家・劉慈欣(りゅうじきん・Liu Cixin)のSF小説『三体』です。SFの最高賞と呼ばれるヒューゴー賞を受賞し、中国のみならず世界的にに大ヒットした小説です。日本語版も出版されこちらも大ヒット中、今年になって続編の日本語版も出版されています。...
2020.07.20 15:53全国民が読んだら歴史が変わる 奇跡の経済教室【戦略編】中野剛志全国民が読んだら歴史が変わる奇跡の経済教室【戦略編】 中野剛志 2019年 KKベストセラーズ貨幣の新常識第二弾 平成の日本の経済政策を異端の官僚が両断異端の官僚シリーズ第三弾、奇跡の経済教室の第二弾となります。著者はおなじみ中野剛志氏で、前著の基礎知識編から話は具体的な日本の経済政策の批判に移ります。前半で、基礎知識編のおさらいをしてくれるので、本作だけでも話の概要はつかめます。平成の時代に、日...
2020.07.14 13:39目からウロコが落ちる 奇跡の経済教室【基礎知識編】目からウロコが落ちる 奇跡の経済教室【基礎知識編】 中野剛志 2019 KKベストセラーズ経済学の新常識!!貨幣の概念が180度変わるMMT論者の話題作先週紹介した異端の官僚、中野剛志氏の話題作。貨幣とは何か?私たちの多くは貨幣の本質を知らずに貨幣経済の中で生きている。しかし、それではいま日本で陥っている恐るべき状況を正確に理解することは出来ない。中野氏は経済産業省の官僚でありながら、イギリスで政...
2020.07.06 14:08TPP 黒い条約 中野剛志 編TPP 黒い条約 中野剛志 編 集英社 2013年異端の官僚をはじめとする多様な文筆家たちによる新自由主義に対する警告アメリカの離脱によって国内での注目度は大きく下がったが、以前はマスコミも大きく取り上げ国内でも様々な論客が多様な意見を開陳していた。ただ、多くのメディアにおいて論客が政府のTPP参加の姿勢を擁護していた。そんな中、毅然とした態度でTPP参加への反対論を主張していたのが本書の著者であ...
2020.06.29 05:43シンクタンクとは何か 政策企業力の時代 船橋洋一シンクタンクとは何か 政策企業力の時代 船橋洋一 中央公論新たな時代を切り開くために、求められていることとは?シンクタンクという言葉に馴染みがない日本人は多い。日本ではシンクタンクという言葉は一般的ではないだろう。欧米、特にアメリカでは多くのシンクタンクが存在し、NPOやその他団体とともに社会において重要なファクターを担っている。では、シンクタンクの役割とは何なのか。それは、民間の立場から政策の形...
2020.06.22 00:0020歳の時に知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義 ティナ・シーリグ20歳の時に知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義 ティナ・シーリグ(訳:高遠裕子 解説:三ツ松新) 阪急コミュニケーションズ自分のこれからがワクワクするようになる超名門大学教授による名講義「20歳の時に知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義」はこれまでの多くの自己啓発やキャリア形成についての本のエッセンスを凝縮したような内容となっています。「ルールは破られるためにある」「...
2020.06.15 00:00FACT FULNESS 10の思い込みを乗り越えてデータを基に世界を正しく見る習慣 ハンス・ロスリング他FACT FULNESS 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣 ハンス・ロスリング他(上杉周作、関美和 訳) 2019 日経BP社世界の見方が180度変わるデータを基にした知られざる現実の解明様々なメディアで取り上げられていたので、知っている人は多いと思いますが。今回紹介するのは、ハンス・ロスリング氏他著のFACT FULNESS。この本の最大の特徴は、取り上げているすべての...
2020.06.08 00:00「公益」資本主義 英米型資本主義の終焉 原丈人「公益」資本主義 英米型資本主義の終焉 原丈人 2017年 文芸春秋現代世界を生きる我々が目指すべき「公益」資本主義をパイオニアが徹底解説帯に大きく日本が新しい経済ルールをつくると銘打つ本書であるが、著者はベンチャー事業投資家で、政府の有識者としても活躍されている原丈人氏である。多くの日本人が資本主義の理想形としてイメージしている英米型の資本主義について、筆者は確かなデータと長年の経験から鋭く批判...
2020.06.01 00:00日本再興戦略 落合陽一日本再興戦略 落合陽一 2018年 幻冬舎新進気鋭のトリプルフェイスによる日本復活のためのバイブル今、最も有名な若手研究者の一人である落合陽一筑波大学学長補佐・准教授(当時)の話題の著作。2018年に出版された本書だが、コロナ後の日本が歩むべき道筋を考えるにあたって有用な考えが満載である。宅配・持ち帰りサービスの充実や自動化・ロボット化の推進によって、人の生活スタイルが大きく変わるということ私たち...